お風呂五十年史


其の五「お風呂多様化の時代(2)」

お風呂は第二のリビングルーム

 お風呂は洗う・温まるだけの場所ではなく、大切なくつろぎの場としてとらえられるようになってきました。

住まいの中でも、寝室寄りのプライベートゾーンに配されることが増え、そのスペースも洗面・脱衣所を含めて、できるだけゆったりととられるようになってきたようです。


そして、明るさや広がりへの工夫も数多く見られるようになりました。

大きくとった出窓に観葉植物を置く、浴室の外に坪庭を作る、天井にトップライトを設けるなど、浴室づくりに様々な演出硬化が試みられるようになってきました。

さらに、木の持つ独特の温かみ、香りなどが見直され、木製浴槽を入れる家庭も見られました。

また、浴室設置型ラジオユニット、浴室で見られるテレビなど様々な機器も登場しました。


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健康のための入浴

 健康志向から各種入浴剤が盛んに登場しました。

それまでの入浴剤は気分的な要素が大きかったのが、五十八年に炭酸ガスの働きで温浴効果を高める入浴剤の登場で市場が活性化しました。

六十年代に入ると、温泉ブーム、半身浴に代表される健康入浴法の紹介や、クアハウスの建設、各種効能別の入浴剤が登場するなど、健康法としての入浴への意識が高まってきていることが分かります。

その健康ブームを背景に、家庭用の気泡風呂やホームサウナも発売されるようになりました。

また、若い女性の間ではエステティック、垢すりなどの全身美容に対する興味が高まり、浴室でゆっくり体の手入れをし、リラックスするために入浴する人も増えてきました。

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