お風呂五十年史


其の四「昭和50年代お風呂の技術革新の時代(4)」

「毎日洗髪」ヘアケア新時代へ

 昭和五十年代に入ると、人々の美容に対する意識が高まる中で、体や髪を洗うための新しい商品が、次々と開発されるようになりました。


 肌にやさしい中性成分のボディシャンプーや洗顔フォームが発売されました。

つっぱらず、しっとりした肌を保つ新しい洗浄剤で、若い女性を中心に広まっていきました。


 健康で美しい毛髪を保つには、単に洗浄するだけではなく、ケアすることが大切という意識が、コマーシャルなどを通して広がってきました。

毛髪を被うキューティクル(毛表皮)のケアに最適な製品が開発され、毎日シャンプーする人も増えていきました。



東京都入浴料金変遷表

昭和二十二年一月には一円だった銭湯の入浴料金、一年間に五回も改定が行われ、二十三年には十円にまで上がりました。

戦後の混乱の中、物価の上昇が著しく、とても不安定な社会情勢であったことを表しています。

二十年代後半からは、入浴料金の急激な値上がりもなくなり、改定も二年に一回くらいの割合に落ち着きました。

その後も、ゆるやかに上昇を続けますが、四十年代後半から再び変動が大きくなります。

銭湯を利用する人が急激に減り始め、経営が苦しくなった銭湯は、やむを得ず料金を上げ、その結果、ますます人々の銭湯離れが進むという悪循環に陥ったといえます。

また、東京都では四十四年頃まで、洗髪する場合には別料金が必要でした。

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