湯煙コラム


■にしおかすみこ
「生姜風呂ラブ!私の肌がモチモチしている理由とは…」


にしおかすみこ

にしおかすみこ profile
1974年生まれ。お笑い芸人。
ボンデージに身を包み、ムチを手に持った「女王様」キャラで、自虐ネタを話すピン芸でブレイク。そのほか、バラエティ番組で運動能力の高さや、料理の腕前を見せるなど幅広く活躍。
最近では昔から大好きだったという落語を勉強し、「春風こえむ」という芸名で高座デビューも果たすなど、様々な顔を見せている。

生姜風呂がいい。市販の入浴剤もいいが、私はキッチンで残った生姜を使う。肌の弱い人は少量ずつ試した方がいい。私もどちらかというと弱い。アトピーだ。でも生姜好きなので、調子に乗る。ドバっと入れる。3個くらいの塊を擦って。ピリッ!!ピリッ!!する!!!「あたたた…あた…」と悶えながら入る……。傷口なんてあろうものなら、「ああああぁぁ………」といつの間にか我慢大会だ……。これはダメだ。一応、反省する。100gくらいが最高だ。人それぞれだと思うが、これは全くピリピリしない。いつまでも入っていたい。

作り方は簡単。生姜を擦って、お茶パックかガーゼに包む。中身が出ないように、先を輪ゴムできっちり留める。お茶パックだと2袋くらいできる。これを入る 15分くらい前に入れておく。汁は絞って風呂に入れる。入るころには、生姜のいい香りがして、とてもリラックスできる。残った生姜と、オレンジやゆずの皮を絞るか、みじん切りにしてブレンドするのも、オリジナルで楽しい。お金もかからない。

このあいだ、残ったキャベツの芯をみじん切りにして混ぜてみた。……なんとなく違った……。香りが草っぽくなったというか、バッタになった気分だった。ピーマンのヘタも違う。最初から違うと思ったけど…。生姜とピーマンのような個性が強いものを一緒に風呂に入れると何が負けるのか…私だ。入れればいいというものでもないようだ。


長年、シャワーだけで、風呂につからなかった私。生姜風呂のおかげで風呂に入るのを楽しむようになった。ぬるめのお湯でも、体がポカポカして汗をかく。つかりながら、のんびり音楽を聴いたりするようになった。ジャズもあったので聴いてみた。「すっかり都会の女になったよね〜」と浸る。我ながら、都会の女のイメージが貧困だ……。最近は、防水のDVDプレーヤーまで買ってしまった。昨日は『猿の惑星』を観た。一本観終わるまで浸かっていたので、指先が猿以上にシワシワになった……。今日は『続・猿の惑星』の予定。シリーズが観終わる頃には、猿…だな。

ポカポカは、風呂から出た後も続く。風呂後、ふつうのお湯より生姜湯の方が、体の温かさが持続するという実験結果も出ているらしい。私は生姜風呂に入るようになってから、ほとんど暖房を使わなくなった。いつも冬になると、口のまわりが乾燥して、白ヒゲみたいになっていたのに、ここ何年かはモチモチしている。「え!?これが31歳の肌!?信じられな〜い!!」とよく自分で言って楽しんでいる。


生姜には殺菌作用もあるらしい。体の汚れも落ちるらしい。ということは、風呂の汚れも落ちるのかなあと思い、最後は残り湯で風呂を磨いてしめる。いつもピカピカの風呂だ。(これは、あっているか分からない。風呂がきれいだという、自慢だ)

ぜひ、残りものの生姜で、極上気分を味わって欲しい。そして寒い冬を乗り切ろう。どうです、私のおすすめの生姜風呂。最高でしょうが!!…へへへ…。


文/にしおかすみこ

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