湯煙コラム


■meg
「女子に生まれてよかった」ココロが喜ぶバスタイム


meg

最近ステージで「あ、声がよく出てる!」と実感することが多いんです。食生活や睡眠時間を変えたわけではないのに、明らかに違うのはなぜだろう?生活リズムを見直してみたら、お風呂によくつかるようになったからだと気づいたんです。
ハイヒールを履いて、1時間以上歌い続けるライブは、全身の筋肉をフル稼働させるハードな現場。お客さんの前ではずっと笑顔でいたいので、顔の筋肉も使います。ライブがあった日は興奮が続いて、全身がギューっとこわばっている感覚なんですね。そんな身体のコリをほぐしてくれるのが、ホカホカぬくぬくのお風呂。今ではお風呂に入らないと「いいパフォーマンスができなくなっちゃう」と不安になるほどです。

お風呂って、ベッド以外に"瞳をとじる場所"だと思います。ベッドでは夢を見ますが、お風呂で瞳をとじると、イマジネーションが広がります。あの曲を歌ってみようとか、衣装やヘアメイクのこと、ステージングのアイディアがどんどん出てきて、にわか"ひとりミーティング"状態に(笑)。
お風呂でも、やっぱり歌ってます(笑)。アカペラでも声が響くバスルームは、私にとっては格好のリハーサルスタジオ。しかも、ミストがいっぱいの加湿器の中にいるようなものなので、喉のケアもできます。清涼感のあるユーカリ系の香りの入浴剤を入れたお風呂にゆっくり入ると、翌日声の出方が全然違います。

お花を浮かべたお風呂も、「女子に生まれてよかった」とモチベーションが上がりますよね。
私のアルバムの中に、大尊敬する作詞家の湯川れい子さんから頂いた『クリスマスローズ』という歌があります。クリスマスローズってご存知ですか?クリスマスの時期に、バラに似た花を咲かせるのですが、少しうつむき加減の姿から"冬の貴婦人"とも呼ばれています。
以前この歌を、クリスマスローズをカーペットのように敷きつめたステージで歌わせて頂く機会があったんです。ピンクや紫、赤、白……、一つとして同じ色がないお花に囲まれて、夢のようなシチュエーションでした。ライブ後、頂いたお花をお風呂に浮かべてゆっくりつかったら、お客さんの笑顔が浮かんできました。「私は、本当に幸せものだな」そう思える瞬間です。

お風呂の楽しみ方としては、私はまだまだ初心者です。音楽を聴いたり、DVDを見たりできる理想のバスルームを想像するとワクワクします。お風呂で聴きたい音楽をチョイスするなら、ボサノバが今の気分。アストラッド・ジルベルトのアルバムもオススメです。ボサノバ特有のゆるいリズムでリラックスしたいですね。

お風呂はもちろんのこと、"美を高める時間・美を意識する時間"を大切にしたいなって思います。私が思い描く「美」とは、内面から漂うその人らしさです。寒い冬に咲くクリスマスローズのように、美しさの中に凛とした芯の強さを秘めた女性が憧れです。歌い続けることで、まだ出逢ったことのない新しい感情と向き合いながら、そんな女性に近づけたらいいですね。

文/meg

>>湯煙コラム トップ

湯の国Webトップ(mobile)
湯の国Webトップ(PC)

(c)Yunokuni Web