湯煙コラム


■星川桂
「お風呂がなかったら、作っちゃえ!」


星川桂

はーい、こんにちは! ‘貧乏界のセレブ’こと、パー&ナーの星川桂です!


なぜ‘貧乏界のセレブ’か?というと、私はもともと高級嗜好が強いというか、どんなにお金がなくても、「ビンボー!!」って感じが苦手です。

上京してしばらくの間、お風呂つきアパートに住めなかったのですが、四畳半フォークのような銭湯通いが、自分的に耐えられない!

寒いなか銭湯に行って、せっかく身体が温まったのに、また寒いなか帰ってくるなんて貧乏くさい・・・。

というか、冷え性の私にはつらい。

かといって家賃が高いところは無理なので、自力でお風呂を開発しました。

それは、プラスチックケース、略して‘プラケ’風呂!


玄関にプラケをセットして、バケツリレー式でお湯を張って、入浴するのです。

ま、どうがんばったって、半身浴ですけどね!?

初めは「身体を洗ったお湯に浸かるのって、やっぱり汚いかな・・・」と少し抵抗があったのですが、ある日ハリウッド映画を観ていたら、同じようにバスタブのなかで身体を洗っているシーンを発見!

「私のやっていること、アメリカンスタイルだったんだ!」ってピーンと来て(笑)。

ちょっとリッチな日は、シュワッとする入浴剤を半分に割って入れるのが、贅沢でしたねー。

結果、経済的にも地球環境にも、すっごいエコな生活をしていたと思います。

何といっても、そのお湯を洗濯にまで使ってましたから!しかも、半身浴なので、もう立派な健康法です!


後日、さらに進化して、お風呂のお湯を洗濯機に入れるホースを買ってからは、いちいち運ばなくても、蛇口からお湯を溜められるようになったんです。

こうなったら、もう普通のバスタブですよ!

さらに、クイズ番組で蛇口のところに飾る‘ライオンの口’まで当ててしまって、家庭のバスタブを越えましたから!

それに、プラケ風呂には、いい思い出があるんです。

プラケ風呂だと、いくらお湯に浸かって温まっていても、もちろん追い炊き機能があるわけがないので、寒くなってきますよね。

そのとき、当時つき合っていた彼氏が、雪鍋(ゆきなべ)にお湯を入れて、‘差し湯’をしてくれるのです。

愛ですよねー!いい話でしょ!


今は風呂つきに住んでいますが、私は工夫するのが大好きなので、当時もそのプラケ風呂もけっこう楽しんでいました。

悲観的に捉えるよりも、「お風呂がないなら、作っちゃえ!」って言っちゃった方が絶対いい!

プラケに入って、「お金がないからこんなものに・・・」って思うより、「自分で作ったのだから、ボロくて当たり前!」みたいに考えると、人生も明るくなると思うのです。

WAHAHA本舗の先輩たちも、下積み時代にはアパートにお風呂がなくて、シンクで身体を洗ってた・・・なんて話も聞きますが、みんな笑い飛ばしています。


お風呂に限らず、マイナス思考になっていいことなんて、一個もない!

30年生きて、「暗く考えるより、明るく考えた方が、うまくいくことが多い」って気がつきました。

ぜひ実践してみてくださいね!

文/星川桂(ほしかわかつら)

>>湯煙コラム トップ

湯の国Webトップ(mobile)
湯の国Webトップ(PC)

(c)Yunokuni Web